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■ 最近、多くのご質問を頂く、ISO39001コンサル選びの基準 ■   


ご注意!:既にISO39001コンサルタントと契約された組織の方は、読まないでください。 

 ここ最近、次の質問を多く頂いています。
・ISO39001コンサル選びの着眼点は?
・ISO39001コンサルをやりたいがどのような知識が必要か?
・ISO主任審査員として、お勧めするISOコンサルタントの資質は?


 今まで、私は、このようなISOコンサルタント選びの基準を公にすることは極力控えてきました。理由としては、私はISO9001・ISO14001主任審査員ではありますが、コンサルティング会社を主宰する身でもありますので、「自社にとって都合のよいことを書いている」と捉えられるのが困るからです。

 ただ、このような新しい規格(ISO)が出てくると、今まで携わったことが無いのに、「なんか、儲かりそうだなぁ」と言う感じで、“にわかコンサルタント”が数多く出現します。

 そして、その“にわかコンサルタント”が指導した企業に私自身、審査員として出向くと、問題のあるパターンにいくつも遭遇します。


 このような場合、一番困るのはISOに取組んでいる企業そのものです。

 企業としては、頼れるのはコンサルタントだけで、全幅の信頼を寄せています。でも、その全幅の信頼を寄せているコンサルタントに知識が無かったら....。

 
あなたは、手術に自身の無い外科医に盲腸の手術を任せられますか!

 ISO9001やISO14001の場合、このようなコンサルタントから指導を受けた場合でも、ネットを検索すれば、情報がたくさんありますし、良書も多々発行されているのでなんとかなるでしょう。また、ライセンス的にISO9001・ISO14001に取組む企業にとっては最低限のしくみで取組むため、あまり問題にならないかもしれませんし、ISO9001・ISO14001取組みへの “成果”も気にされないのではないでしょうか(このようなISO取組み方法はあまりお勧めできませんが)。

 しかし、人命に関連するISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)やISO22000(食品安全マネジメントシステム)の場合、そう簡単ではありません。しかも、これらのISOは、“成果”を求められます。

 特に、運輸事業者がISO39001に取組んだ場合、「運輸安全マネジメント」との絡みから、事故件数が全て世間に把握されます(運輸安全マネジメントの公表義務)。

 運輸事業者がISO39001に取組んだけれど、3年たっても一向に事故が減るどころか増えていたのでは恥ずかしい限りです。

 私は、このISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)を単なる流行りモノのISOではなく、キチっと成果を出すことのできるISOのしくみとして広めて行きたいのです。「我社は交通事故が多く発生して困っていたが、ISO39001に取組み始めて交通事故が減りました」という組織が一つでも増えてほしいのです。

 ISO39001に取組むのであれば、敢えて、審査登録する必要はないのかもしれません(ISO審査員としては不適切な発言かもしれませんが)。審査登録しなくても、ISO39001や運輸安全マネジメントのしくみを活用し、交通事故を減らすことができればと思います。

 以上の事実を踏まえ、企業がコンサルタントのサポートを受けISO39001に取組む場合のコンサルタント選びの基準を私のISO審査員としての経験、ISOコンサルタントとしての経験、ISO39001策定の議長国であるスウェーデンから得ている情報及びISO39001の原型であり交通事故削減に効果があったスウェーデンの国策のしくみである「ヴィジョンゼロ」の知識を基に解説いたします。もちろん、その“根拠”も解説いたします。

 あくまで、私の私見かもしれませんが、ISO39001を指導し、死亡事故・重傷事故削減を実現できる方であれば、ほぼ100%同意して頂けると思います。

 また、コンサルタントのサポートを受けずに、自社独自でISO39001に取組む場合、これから列挙する知識を習得することをお勧めします。そして、当ページの最後の方でコンサルにとって一番必要だと思われる
スキルについても説明します。

    
では、ISO39001コンサルタントに必要な知識とは?
      (ISO39001コンサルタント選びの基準)


その1:ISO9001(品質マネジメントシステム)の知識を有していること

 これは、或る意味当然ですね。もちろん、主任審査員クラスの知識が必要ではないかもしれませんが、ISO39001も第三者認証用のマネジメントシステムであり、その第三者認証用のマネジメントシステムの基本中の基本である、ISO9001(品質マネジメントシステム)の知識は必要不可欠です。

 実は、ISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)のFDISを見てみますと、黒字の表記と
青字の表記の二色刷りになっています。

 この
青字の表記の部分は、他のマネジメントシステム規格(ISO9001・ISO14001等)とほぼ同じ内容であり(“引用的なもの”と表現した方が判り易いかもしれませんね)、ISO9001を理解していれば、苦にならない内容です。

 ISO9001を理解していない為に非常に苦労した、ISO22000(食品安全マネジメントシステム)やISO27001(情報セキュリティーマネジメントシステム)取組み企業を多々、目にしてきました。

 皆さんは、このような失敗はしないでくださいね。

 また、ISO39001と類似性の高い「運輸安全マネジメント」はISO9001を参考に策定されたことは国交省も明らかにしています。このことからも、ISO39001に取組むにあたりISO9001の深い知識は必須と言えます。

その2:ISO14001(環境マネジメントシステム)の知識を有していること

 前述したように、ISO39001は、「運輸安全マネジメント」との類似性が高く、その「運輸安全マネジメント」はISO9001を参考に策定されたことから、ISO39001とISO9001は非常に類似性が高いと思われている方も多いと思います。

 その考えは、間違いではありませんが、実は、ISO39001は、
ISO9001より、ISO14001との類似性が高い規格なのです。


 実際、スウェーデンのISO39001策定の責任者も「ISO39001は、ISO9001よりもISO14001に近い。また、OHSAS18001にも近い」と仰っていました。

 ISO39001に関して、まともな知識を有している方であれば、ISO39001のなかでも6章が最重要項目であることに異論はないと思います。その6章の中でも一番重要な“6.3 RTS performance factors”は、正直、ISO14001の“4.3.1環境側面”を理解していないと咀嚼できないと思います。仮に、ISO14001の“4.3.1環境側面”を理解していない方が、ISO39001の“6.3 RTS performance factors”を読み、「解かりました」と理解したつもりでも、それは、誤解なのではないか?と思います。
 
 このサイトをご覧のISO39001取組み予定の企業の方、ISO39001コンサル活動を始めようとしている方、ぜひ、ISO14001の“環境側面”“著しい環境側面”できれば、“組織が管理できる環境側面”“組織が影響を及ぼすことができる環境側面”を深く理解してください。

 でも、ここでまた一つ注意点!いくら、「ISO14001の“著しい環境側面”を理解していないと、ISO39001の理解はあり得ない」といっても、断片的にISO14001の“4.3.1環境側面”を理解しても意味が無いのです。

 “4.3.1環境側面”で“著しい環境側面”を理解したとしても、その“著しい環境側面”がISO14001上でどのように展開するのか規格全体を理解していないと意味が無いのです。となると、ISO14001も審査員レベルの理解が必要なことをご理解いただけると思います。

 その他、ISO39001には、ISO14001を参考にしたと思える要求事項がたくさんあります。

その3:「運輸安全マネジメント」を理解していること

 これは、運輸事業者がISO39001に取組む場合ですが、「運輸安全マネジメント」の深い知識は当然のことと言えます。「運輸安全マネジメント」が実現できずにISO39001はあり得ません。

その4:法令、特に改善基準を理解していること

 ISO39001取組み企業は、高いレベルでの法令遵守が要求されています。これも、ISO9001より、ISO14001が大いに参考になるでしょう。
特に、運輸事業者がISO39001に取組む場合、「自動車運転者の労働時間等の改善基準(改善基準告示)」について、専門家(社会保険労務士等)並みの知識が必要でしょう。

 なぜ、そのような知識が必要なのでしょうか。それは・・・・

   
運転手の労働時間、運転時間は重要なパフォーマンスファクタ

 だからです。

 ここでは、“パフォーマンスファクタ”の説明は省きますが、上記の“その3”で説明した、ISO39001の最重要項目である“6.3 RTS performance factors”に規定されています。

 先日もISO39001コンサル先のプロジェクトメンバーの方から、「ISO39001審査の時はこの労働時間の改善基準の内容は確認されますか?」と、質問されました。
 この質問に対して私は、「それは審査登録機関というか審査員の力量次第ですね。ISO39001審査員が改善基準告示の知識を持ち合わせていないかもしれませんので。ただ、私はある大手審査登録機関のISO39001審査員の育成を任されていますが、私は当然、その審査機関のISO39001審査員の候補者の方たちにはこの改善基準告示の知識は徹底的に教え込む予定です」と答えました。もちろん、改善基準告知は、運送業者さんのISO39001審査限定ですが。


 以上が、現時点で私が考え付く、ISO39001コンサルタントに必要な知識であり、独自でISO39001に取組む企業が身につけるべき知識です。
 もちろん、
ISO39001について深いレベルで理解していることは当然です。ただ、ISO39001について深いレベルで理解するためには、前述の“その1からその4”の知識が必要と言うことです。

 
  ISO39001取組企業はどのように感じているのか?

 次に、ISO39001に取組みたい企業の方がコンサルタントに要求する知識を挙げてみましょう。これは、私たちが過去数カ月に渡り、「ISOセミナー」を開催した際、出席された方から頂いたアンケートの回答をまとめたモノです。

 質問内容は、「仮にコンサルタントにISO39001の指導を依頼する場合の決定要素はナニですか?」です。アンケート結果は次のとおりです。



 この結果がすべてではありませんが、あなたにとっては「同業者の声」であり、私たちにとっては「お客様の声」なので一つの参考になるでしょう。



 アト、簡単にISO39001の知識があるか否かを見分ける方法としては、

        ISO39001の主任審査員であるのか?

 ですね。ただこれは、審査制度が現時点では始まっていないので、全世界どこを見回しても“ISO39001主任審査員”は一人もいません。

 更に、最後に付け加えておきたいのが、「何でもコンサルタントに気をつけろ」ですね。先日も或る審査登録機関の責任者の方と「何でもできると言っている人ほど何にも出来ないですよね」と意見が一致しました。

 私も、こうしてエラそうなことを書いていますが、ISO27001(情報セキュリティーマネジメントシステム)の依頼が来たら断っています。もちろんコンサルティングをすることは可能ですが、ISO9001、ISO14001、ISO22000、ISO39001並みのコンサルティングクオリティーを出すことができないからです。生意気なようですが、少々自信に欠けるISO27001のコンサルティングを引き受けなくても、得意分野のISO9001、ISO14001、ISO22000、ISO39001で充分に仕事がありますから。

 いろいろ、生意気なことも書いてしまい、申し訳ありませんが、私自身「事実である」と確信を持っていますのでお許しください。

 ここまでで、一区切りつけますね。コンサルとして非常に重要なスキルについてはこの後説明していきますが、時間のない方はここまでにしてくださいね。

さらに、コンサルタント個人ではなくコンサルタント会社の組織の基準はコチラ

とにかく、ISO39001について質問したい方、コンサル依頼はコチラ ↓↓↓ 
ISO39001について質問する

     お電話でのお問い合わせは、
     052-269-3755  あおいコンサルタント㈱まで。  


 生意気ついでに、ISOに限らず、コンサルタントとして非常に重要な
スキルを説明しましょう。このスキルさえ身についているコンサルタントであれば、前述の“ISOコンサルに必要な知識”の“その1”から“その4”が欠落していてもある程度カバーできるでしょう。そのスキルとは・・・・・

   提示された文章を即、理解できること

 これに尽きるでしょう。通常、コンサルタントは企業にお邪魔して、仕組みを作り上げていきますね。その仕組みを作り上げる過程で重要なことは、まず、現状把握です。特に、ISO9001(品質マネジメントシステム)、ISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)、ISO22000(食品安全マネジメントシステム)、運輸安全マネジメントでは、現状の取り組みを把握したうえで、良い取り組みはマネジメントシステムに取り入れ、無駄な仕組みは排除しなくてはなりません。そのためにマネジメントシステムのコンサルタントにとって、現状把握能力は非常に重要なのです。

 現状把握の方法としては、現在、社内で使用されている文書(規定、手順書、マニュアル、要領等)の内容を理解することです。そのために提示された文章を即、理解できる能力が重要なのです。

 では、その“提示された文章を即、理解できる能力”は、どのようにして身に着くのでしょうか?

 速読法?いいえ、速読法の話をしているのではありません。“提示された文章を即、理解できる能力”が身に着く近道は、

         ズバリ、
審査経験なのです。

 十数年前、私が初めて、ISO9001(その頃は、1994年版でした)の審査に新人として参加したとき、私を連れてっていただいた、審査チームリーダーに驚いたことは、提示された文書(マニュアル、規定等)を見て、即、内容を把握するのです。そして、次々と質問を始めるのです。
 その審査チームリーダーにとって、提示された文書は、その日、初めて読む文書なのですが、パッと内容を把握してしまうのです。

 その審査の一日目の終了後の夕食時に、その審査チームリーダーに質問しました。
「なんで、そんなに早く書いてあることを把握できるのですか?」と。

 その時、帰ってきた答えは、

「山本君、それは慣れなんだよ。審査をやっているとだんだん慣れてくるから、初めて提示された文書であっても素早く内容が把握できるようになるんだよ。山本君も100回くらい審査していくと自然に身につくから大丈夫だよ。」

 その時は、半信半疑でも「そんなもんかなぁ」と思いつつ、次の審査で他の審査チームリーダーと一緒に審査したとき、やはり、文書の内容把握がとても速い。その後一緒になった審査チームリーダーもその後もその後も・・・・。

 気が付くと、私自身、新人の審査員に、「山本さん、なんで初めて受審企業から提示された文書をそんなに早く理解できるのですか?」と質問されるようになりました。

 私自身、ISOの審査業務は大嫌いです。

 できれば、ISO審査なんてやりたくありません。でも、なんでISO審査業務を続けているのか? それは、

 
ISOコンサルを生業とするうえで大切な仕入れだからです。

 ISO審査業務を担当することで、コンサルタントとしての重要スキルである“現状把握能力”=“提示された文章を即、理解できる能力”が身に付き、磨きがかけられるからです。 

 もちろん、“現状把握能力”(提示された文章を即、理解できる能力)のためだけではありません。ISO審査を担当することにより、いろいろな組織のISO取り組み事例を目の当たりにできますから、その知識をコンサルティングの場でも活かすことができますよね。

 実は、今スグにでも、ISO審査業務は辞めたいです。でも、良質なISOコンサルティングをお客様に提供するためには、必要な仕入れだからISO審査業務を現在でも、年間40~50回続けているのです(累計では、700回を超えてしまいました)。そして、審査チームリーダーとしての回数にも拘るのです。

 私自身、やりたくないISO審査業務、面倒くさいISO審査業務。でも、まだ、辞めるわけにはいかないのです。ISOコンサルタントとして、顧客組織に良質なISOコンサルティングを提供するための仕入れですから。
 
 勝手なことばかり書いてしまいゴメンナサイ!

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 とにかく、ISO39001について質問したい方、コンサル依頼はコチラ ↓↓↓ 
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 以上、ISO39001コンサルタント選びの基準を説明しました。これは、あくまでISO39001コンサルタントの個人的な資質でしたが、更に、業界ご法度の「コンサルタント会社選びの基準」を解説してみましょう。これは、コンサル会社としての組織としての資質の解説です。

興味のある方はコチラ↓↓↓。
ISO39001コンサル会社の組織としての資質の解説ページへ 

         【最後に:ISOコンサルの方へ】
 当ページをご覧いただき、不快に思われたコンサルタントの方がいらっしゃいましたらお許しください。ただ、私としては、「健全なISO39001マーケットの構築」を目指しており、そのためには、
  ① 力量の有るISO39001コンサルタント
  ② 力量の有る審査員を擁する安売りしない審査登録機関
  ③ 交通死亡・重傷事故防止に徹底的・前向きに取り組む組織(企業)
 以上、三つが必要です。その中でも、ISO39001コンサルタントは非常に重要なため、前述のような解説をさせていただきました。

 大変生意気なようですが、ISO39001コンサルの方(これからISO39001コンサルを開始したい方も含む)で、私でお役にたてることがございましたらお気軽にご連絡お待ちしております。一緒に「健全なISO39001マーケット」を創っていきませんか!  

 








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